ストリングス・アレンジ講座 第1回 「ボイシング」


プロ直伝!ストリングス・アレンジ講座
〜ポップス(歌もの)にストリングスを入れよう!

講師:小谷野謙一


第1回:ボイシングの種類を使いこなそう!

ストリングス・アレンジというと、誰もが「難しそう・・」と感じるかも知れません。
確かに突き詰めていけば、かなり深い世界ではあるのですが、
勇気を出してチャレンジすると、案外なんとかなるものです。

まずは、ストリングスの基本やパートの仕組みを紹介してみましょう。


★ストリングスとは★

ストリングス(Strings)とは弦楽器群のことです。
一般的には以下の4つのパートで構成されます。(高い音のパートから順番に並べていきます。)

第一ヴァイオリン群(1st.Vn.)→ 第二ヴァイオリン群(2nd.Vn.)→ヴィオラ群 (Vla.)→チェロ群(Vc.)

(並びは下の図参照)


上が一般的な並びですが、場合に依ってチェロとビオラが入れ替わる他、
チェロの箇所に2nd Vnやヴィオラが来る場合もあります。
また、チェロより更に低音が欲しい場合はコントラバスを入れます。

基本的にはどのパートも複数の人数で演奏するので、
弦楽器単体のストレートは音色とは違い、柔らかく、ふくよかに広がるサウンドが特徴です。


★基本的にはコードの割当てをする。★

ストリングスでコード(和音)を演奏する場合は、
手っ取り早く言えば、これらのパートにコードの構成音を割り当てていけば良いのです。

コードによる伴奏では、広がり感のあるシンセパッドを使う事がよくありますが、
まずは、シンセパッドを使うような感覚でトライしてみる事をお勧めします。

例えば「ド・ミ・ソ」(Cのコード)の場合、チェロに「ド」、ヴィオラに「ミ」、2nd.Vnに「ソ」、1st.Vnに「ド」などと割り当てて行きます。(下図参照)



この割当て(音の配置)のやり方にはざっくりと分類して2種類あります。
コードの音を隣接させて配置する「密集系(クローズド・ボイシング)」と、
間隔を空けて配置する「開離系(オープン・ボイシング)」です。(下図参照)
(一番下のチェロは、上の3つのパートと離れて配置する事もあります)




この2つはそれぞれ鳴り方が違います。

「クローズド・ボイシング」は、音が隣接するのでサウンドの密度が高くエネルギー感が強いですが、その一方で広がり感には欠けます。

一方の「オープン・ボイシング」は、エネルギー感はあまり感じられませんが、
広がり感が豊かで開放的な鳴り方がします。

また、このオープン・ボイシングはキーボードで押さえにくいので、意識的に使えるようにしたい配置です。

この2つの特徴をしっかり把握して、曲の中でどちらを使うか?を判断する事がとても大事になります。


★バンド・サウンドでストリングスを使う場合の注意点★

ポップスでのストリングス・アレンジでは、多くの場合、
いわゆる「4リズム(ドラム・ベース・ギターの他キーボード等)」のバンドサウンドにストリングスを加えますが、そのような場合のストリングスの音の配置には1つ大切なポイントがあります。

それは、ベースとの兼ね合いです。

ベースがいる場合は、ストリングの最低音を担当するチェロが、ベースが担当する低い音域を邪魔しないように配置する方が、多くの場合よい結果が得られます。

例えば、G7のコード(ソ・シ・レ・ファ)の場合、普通はルートのG(ソ)を低音でベースが担当します。

ここで、キーボードで左手がベース(低音のソ)、右手がコード(ソ・シ・レ・ファ)を演奏するときの事を思い浮かべてみましょう。
ストリングスには、この時の「右手のコード」の方をイメージして、各パートに音を割り当ててみましょう。こうすればベースの邪魔をせず、ストリングスの音を配置する事ができるでしょう。
下図の最低音はベースの音になります。



※ベースがある場合には、ストリングスのパートにベースで鳴らしている音(この場合はソの音)を必ずしも入れる必要はありません。

次回からは、更に具体的なストリングス・アレンジのテクニックやその使い方のポイントを紹介して行きます。お楽しみに!


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