プロ直伝!作詞講座⑥〜タイトルの付け方〜

プロ直伝!作詞講座⑥「タイトルの付け方」
講師:高瀬愛虹 


★はじめに★

今回はタイトルの付け方についてです。
これまで歌詞の構成の中でサビ頭の重要さをレクチャーしてきましたが、
サビ頭と同様に大切なのがタイトルになります。

タイトルとは、その曲の「顔」です。
普段買い物をしていてその商品名が気になって、その商品を購入してしまった事や、
街を歩いていて変わった名前の看板を目にして実際にお店に入ってしまった経験はありますよね?

楽曲に置けるタイトルも商品やお店の名前と一緒で、「興味を持ってもらえるタイトル作り」を目指しましょう。


★ポイントは「見た目」「響き」「インパクト」★

まず、「見た目」についてです。視聴サイトやホームページ、雑誌など、日常の中で名曲だけを目にするという事は多いです。
CDジャケットもタイトルが「どーん」とインパクトが強いものがほとんどです。
タイトルだけで興味を引いて聞いて貰えるようなものが理想で、見た目は非常に重要です。

「見た目」に関するテクニックの1つとして、ひらがな、カタカナ、漢字、英語の組み合わせという方法があります。
これに当てはまるタイトルは実に多いのでチェックしてみて下さい。

例えば、
「青空パラソル」、「あおぞらパラソル」、「アオゾラパラソル」
響きが一緒でも、見た目から受ける印象はかなり変わります。

次に「響き」です。
見た目が良くて、響きが良いタイトルは覚えやすいです。
テレビやラジオでは、音声だけでリリース情報を得る事もあります。
何だか口にしたくなる言葉ってありますよね?
響きが良い言葉は覚えやすく、さらに好感を持ってもらえるので、「響き」にも拘りましょう。
言いにくい物はやはり覚えにくいのです。

そして、「インパクト」です。これは「見た目」にも通じますが、覚えやすく印象に残る方が購入やヒットに繋がります。「インパクト」というと奇抜なタイトルを想像されるかも知れませんが、奇抜さだけを求めている訳ではありません。

実際に世の中にある楽曲の全てが奇抜なものばかりか?というと全てではないでしょう。
しかし、沢山溢れる楽曲の中で、知らない曲なのに目を引いて気になってしまうタイトルはありますよね?ここでの「インパクト」とは興味好感を”指します。

提供するアーティストが決まっている場合には、過去の曲を参考にしてみましょう。
アーティストや求められているものによってどの程度の「インパクト」が良いかは変わってきます。常に良いタイトルを付けるために作品チェックは大切です。
小節や映画のタイトルもヒントになるかも知れません。

さらにテクニックを2つご紹介します。


★テクニック1〜歌詞の中の印象的なフレーズをタイトルにする〜★

例えば、カラオケに行って「メロディと歌詞は覚えているけど、タイトルが思い出せない」という経験はありませんか?その曲の中の印象的なフレーズとタイトルが同じだと覚えやすいのです。
特にサビ頭と一緒だと、さらに印象に残る歌詞になります。


★テクニック2〜何の事を歌っているのか想像しやすいタイトル〜★

例えば「真夜中のラブソング」というタイトルの楽曲があるとします。
このタイトルですと、設定は夜でバラードであることをイメージする人が多いでしょう。
歌詞は文字数が限られているので、このテクニックを使うと曲を聞く前から世界観をイメージしてもらう事ができます。

例えばこの曲の中に、「キミの部屋に灯りがついていた」というフレーズがあるとします。
タイトルが「真夜中のラブソング」であれば、このフレーズにたどり着く前に、
”夜”や”月”などのワードを省く事ができます。

しかしタイトルが例えば「愛している」だと、”夜”や”月”などのワードがないと設定状況が曖昧になり、夜である事が分かりにくくなります。
結果、”キミの部屋の灯りがついていた”というフレーズはぼやけて聞こえてしまうのです。


★タイトルはどのタイミングで付ければよいのか★

タイトルを付けるタイミングに決まりはありません。最初でも途中でも最後でも大丈夫です。
個人的には強いインパクトのあるタイトルにしたい場合、お最初にタイトルを付けた方が楽だと思います。

最後にすると、書いた歌詞に合っていてインパクトがあって・・・と考えると毎回良いものが直ぐに浮かぶ訳ではないので、せっかく歌詞が書けたのに中々タイトルが決まらずに時間が掛かってしまうことがあります。

最初にきまっていると、タイトルに合わせて中身を膨らますこともできて、全体のバランスの取れた歌詞が書けるというメリットもあります。

人によってタイトルのつけやすいタイミングは違いますので、ご自身のやりやすい方法でタイトルをつける事が1番だと思います。



※今回の音楽サプリはテーマの特性上、課題はありません。
 次回の作詞講座は11月頃を予定しています。
 

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